バイリンガル教育ジレンマ、あるある集。

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日米ハーフの娘(2歳7−9ヶ月期間)の言語的進捗状況です:

 

※父親がアメリカ人、母親の私が18歳までイギリス在住の帰国子女。私が娘には日本語で話しかけて家族の公用語は英語、、の場合。 (少し前までインドネシア人のお手伝いさんがインドネシア語で話かける、、というトリリンガル教育だったもののビザの関係で現在中断中。)

 

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◉外来語の発音に悩む

 

「ベビーカー乗ろうね」

と言って、娘が

「Baby Car!」と英語の発音で言い直してくるので

 

「うんそうだね、でも英語でそのまま言っても通じないから気をつけてね。英語ではpush chairかstrollerなんだけど、日本語では和製英語でベビーカーっていうのが一般的なのね。ちゃんと日本語の発音でね、、、」

と、解説しながら実は教え方に迷っている。(ちなみにイギリス英語では「Pram」の方が主流なんだけど、、まあそこまで厳密に教えなくってもいいか、と自分に言い聞かせるところまでがジレンマ。)

 

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外来語の扱いに迷う事例もう一つ:

 

朝のヨーグルト。

私に日本語で話しかけている時にこれは「Yoghurt(ヨーグット)」でもいいのか? (私は外来語は「あくまでも外国から輸入された経緯のある日本語」だと思ってるので、日本語の発音で言って欲しい。)

 

夫が「外来語は元の言語の発音で言って欲しいよ。ヨーグットでいいよ」というので

「じゃあ私たちも英語でもシャンパンのことはちゃんとシャンパーニュって言わないと、みたいな?? 」

と突っ込み、お互い考えの差が出る。

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しかし元の言語の発音を厳密にしないと全く理解されないことも:

 

娘:「I want Arisu!」

 

夫:「what’s Arisu??」

 

 

…..正解は「アリス」で「不思議の国のアリス」のDVDを観たい、という要望。

’Alice’と英語で発音しないと夫はわからない。(もともとアリスのDVDを観せたのは私で、英語音声で観せてるものの、内容について話をするときは日本語。)

 

 

同じく「テレビ」を見たいとおばあちゃん(私の母)に訴えると

 

娘:「TV(ティーヴィー)みたい」

母:「ティーヴィーって何??」

 

ということに。

 

いっそのこと「受像機」って日本語名だったらいいのにと思うことも。

ベビーカーの件もあえて「乳母車」って呼んでみようかな。

 

◉英語に引きずられる日本語文章ジレンマ(直訳):

 

「ベッドつくろう!!」

 

と朝張り切って宣言してるのは「ベッドメイクしよう!-Let’s make the bed!」とお手伝いをしようとしてくれている。

(それにしても正しい日本語でベッドメーキングとは、、、? もともと日本は床に布団敷いて寝る文化だったから、「布団ごとしまって片付ける」以外の方法で布団を綺麗に処理する動詞があるのかどうか、、?といちいち分析するところまでが帰国子女ママ的ジレンマ。)

 

そして毎日連発してる「ママ欲しい!!!」  は ‘I want mama’ なんだけど、日本語ではきっとそう言わなくって、、

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◉日本語に引きずられる英文ジレンマ。

 

「〜  が欲しい」という動詞が後にくる語順が頭に入ってるので、英語もちょっと引きずられて文法が逆になったりも。

I want apple…  というときもあれば  ‘Apple I want.’    と日本語風に順序が逆になることもある。

 

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◉言語の状況わけ使い分けの区別がまだ完全にできない。

 

ママやおばあちゃんとの対話を含む日本語の環境では日本語で、パパとの対話を含む家族の対話は英語で、、、という風に育てても実際問題環境自体が入り乱れているので、そりゃ区別しきれないよね、と納得するところも多し。 じゃあ他のバイリンガル家庭のお友達と話すのはどっちが正しいの?とか、そもそも正解がない。

 

 

迷ったらとりあえず両言語並列で宣言する娘。

「Sleepy….ネムイ….」

「Yummy!  オイシイ!」

「please ください!」

「Fish  サカナ 食べる!」とか。

 

 

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あと、自分が期待する反応があるまで色々と喋り続ける、、という面白い発見も。

例えば私を呼ぶときに、返事してもらえるまで

 

「ママー 、mummy….  オカアサン、、 Meg…  メグミさーん! メグミさーん! スミマセーン! 

 

と、バイリンガル各種パターンで呼び続けるとか。

「メグミサン!!」と呼ばれるたびに吹き出して反応してしまうので、変に定着してきてしまった。

 

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◉日本語の文章が正しくても、なんとなく身振り手振りがアメリカン

 

私が指にちょっと切り傷ができたのを見た反応が:

「OH NO! (ここで手をほっぺに当てて、ホームアローンの、家族に置き去りにされたマコーレカルキンみたいな顔をする。)  マミー カワイソウねえ!   イタイのイタイのトンデケー!  もうOKデショウ? (最後にハイタッチ&エアキス&ハグ) 」

 

 

 

 

いちいち面白い文章を展開してくるたびに、


「なんて かわいい子!」

ときゅんとして。
そしてクスッと笑わせてもらって。次に


「ああ この先大丈夫かなこの子の言語力、、」

と不安になって。

 

最後に

「ま、この先どっちもきちんと喋れるようになるでしょう、教育は長期戦さ!」

と開き直っている。(両親によると、私もイギリスに住んでた時は「ママほしい」とか言ってたらしいし。)

 

 

 

**************************

 

、 、、、、、というような上記動向を日記の箇条書きでメモったのがわずか2週間前のことなんですが、

 

ここしばらく実家の私の母親のお世話になることが多かったこともあり、驚くことに今現在(3/11)日本語の方が明らかに優勢で、完全に文章も構築している状況。

 

夫:「Ok Princess, it’s time to go to bed now」

娘:「ちょっとマッテネ、本ヨム! マミー あおむしの本どこ? バニーと一緒にヨム!!」

 

みたいに、

頭の中では英語を理解してても口から出てくるのが日本語。

 

ちょっと前まではむしろ日本語で話しかけても英語で返すパターンが多かったのに、ほんとわずかな時間の間で言語能力って変化するんだな、、という状況を目の当たりにして驚くばかり。

 

 

親の方からすると

「どっちの言語が優勢でも実は困る、、、。理想としてはどっちも同じペースで進捗して欲しい。(経験上全く同じペースで、って不可能なのは知ってるんだけどね。)」

という結構ワガママな希望があって、多分この子が同じ屋根の下に住んでる間は、気が抜けない永遠の課題なんだろうな、、とも思う。

 

 

 

子育てって壮大な自由研究(いうか人体実験..?)ですね、、。

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バイリンガル教育ジレンマ、あるある集。」への4件のフィードバック

  1. ニコ より:

    すごく可愛いですね。
    友達の娘が、やはり日米ミックスちゃんでおうち遊びしよう→play houseを直訳していると思われる。と言ったり、dadaとお風呂に入るのは疲れたから、ニコちゃんとお風呂に入りたい→I’m tired of飽きたを直訳していると思われるなどと言うのを、いつも、はー、可愛いと思いながら聞いています。

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    • コンソリーニ•恵 より:

      Im tired of..! なるほどすぎます!>▽<

      今後どんな珍文章が飛び出すのか楽しみなような、できる限り珍文章&言語的混乱は最小限に抑えて育って欲しいような、複雑な気分です。笑

      ….という、自分のことを完全に棚にあげる「シャワーを取ってくる(take a shower)」みたいなことをずっと言いながら育った母親は私です。(^^;

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  2. Brightest Bug より:

    私も今タイムリーに同じような悩みで日記を書いていたところです!笑
    娘さんは英語も、日本語も存分にインプットできているから大丈夫だと思います。幼稚園が始まってしまえばその言語が1番得意になってしまうので、うちの子の英語が最近オランダ語の文法になってきてるのが悩みです。teachの動詞leren (to learn)なので(I need to learn(=teach) her) とか言ってきます。でもメグミサーンは可愛いですね!笑ってしまいますね、そんな呼ばれ方したら!

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    • コンソリーニ•恵 より:

      メグミさーん!と外で呼ばれると「継母か??」みたいな目で周りに見られるのがちょっと痛いです、、笑 Learn her! あー確かに!ですね。  ほんとに「母親から」よりも、周りの環境の言語の影響が強い、、ということを肌で感じてます。娘は大阪で保育園に通ってるので「ごめんなー」とか「あかんでー」とか言い始めてうけています。  
      お互いこれから発展が楽しみですね^^

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