有名になるってことは、先祖末代まで恩恵をお裾分けすることなんだっていう発見。(1/7)

イタリア滞在中に、ヴェローナという街に立ち寄りました。

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ユネスコ認定もされている、ロミオとジュリエットの舞台として有名なこの美しい街。

で、夫がバルセロナで出張中だったので。

世界有数のこのロマンチックな都で一人旅してきた、という皮肉。

 

それはさておき。

 

 

美しい市街をてくてく歩きながら気がついた事。

 

それは、

知名度という勢力の偉大さ。
きっかけはロミオとジュリエット。

 

他にも歴史的な名所がたくさんある街だけれど、年間何万人もの観光客を圧倒的に引きつけるのはシェイクスピアのあの名作の功績の賜物といっても過言ではないでしょう。

 

でも後で調べて驚いたのが。。

 

そもそもシェイクスピアがイタリアを訪問したという記録は一切ない。

 

 

で、ロミオとジュリエットの話はフィクションなのに

 

「ジュリエットの家」と「ロミオの家」が存在して

(、、訪れたことのない街の家をモデルにしてどうしてお話がかけるのか? と思ったけれど、文献や訪問した人の取材ベースらしい。)

 

 

しかもジュリエットの家のあの

「おお どうしてあなたはロミオなの」
で有名なバルコニーは、観光客の要望に応えるために後から設置されたものらしい。
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「ジュリエットに恋相談の手紙を書くと、お返事を書いてくれるサービス」(マルチリンガル対応)っていうのもあるし。

 

大通りはハート形のお土産に満ちあふれている。

 

前に行ったバルセロナでも、スペイン全体の失業率は20%越えという非常に厳しい状態なのですが、

 

ガウディをはじめとした過去の偉人の産物のお陰で、少なくともバルセロナの観光産業は超盛んで街は潤ってた。

 

もちろん、歴史上重要な出来事があってもその土地の知名度は上がるけれど、

 

 

今回自分がツボったのは

 

「たったいち個人による功績によって発生する効果」
に関して。

 

 

シェイクスピアは、後世が映画•ミュージカル•バレエ•オペラ•小説といった各媒体で自分の作品をリメイクするとまでは全く想定していなかっただろうけれど。

実際、ヴェローナ経済をはじめとした世界の各業界は今でもその恩恵を受けている。

ロミオ&ジュリエット以外の多くの作品も含めると、彼の何世紀にも渡る経済貢献度は計り知れない。

 

 

今シェイクスピアが生きていたら

「いや、待て。それライセンス承認してないし。。」

と言っちゃうかもしれないような特産物もほら。

 

 

、、「ジュリエットのキス&ロミオの溜息」という名のお菓子。(白がジュリエット、チョコがロミオ。)

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色々と邪念と疑問が沸くような私でも、喜んで食べるし。

 

 

 

観光客仕様、、、と内心思ってても、嬉々として設置されているジュリエット像を撫でにいくよ。

 

ジュリエッタの家の前庭にあるジュリエットの像。

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右の胸に触ると恋愛成就、結婚できるという伝説がある。

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むにゅー。

 

 

 

そして観光客仕様っていう例のジュリエットのバルコニーで自撮りもするよ。

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だってノッた方が楽しいじゃない。

 

 

 

ザッツ•物語パワー。

 

ヴェローナと関係ない話だと、

 

例えば、お騒がせセレブのカーダシアン一家

「なんの能力もない、でも有名人であることが有名」(famous for being famous)
って、アメリカでも悪口をよく言われているようだけれど。

 

文化的に価値のある功績云々は別にしても

 

「いや、でもあれだけ経済効果を産み出してるだけで凄いね」

 

と私は単純に思います。

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ジュリエット宅の壁は愛の南京錠祭り。

ピカソの絵なら自分でも描けそう、と思ったら「じゃあやってみ?」ということなんだと思う。

 

元々美術館巡りは好きなんですが、ことピカソに関していうと

 

「なぜ、あのぐちゃぐちゃした絵が素晴らしいのか?」

 

ということを是非とも解明したい、という動機もありました。

 

 

 

結論からいうと、

 

やっぱりよくわかりませんでした。

 

 

 

でももしかしたら別途、真理めいたものを2つほど発見できたかもしれない。

 

 

 

その1)

「明らかに上手」と「天才的すぎて不可解」の境界線について。

 

とても驚いたのは、ピカソの初期の作品は素人目に見ても圧倒的に上手だ、、ということ。

例えば彼が14歳のときに書いたという父親のポートレイトや、コンクールに出品した作品。

 

誰がどう見ても上手い。


http://www.wikiart.org/en/pablo-picasso/

で、徐々に彼の知名度が上がりキャリアが進んで行くにつれて良さがわかりにくくなってくる。

 

 

例えば、このあたりの作品。




http://www.wikiart.org/en/pablo-picasso/

でも、まさにこの良さのわからなさは、美術だけじゃなくて全ての分野に関していえることかもな、と思ったり。

 

 

 

例えば。

 

もののクオリティーやそれに比例する値段って、ピラミッドの底辺の差異だとものすごくわかりやすい。

 

レストランのランチを比べると、~500円レベル(牛丼)と1000円レベル(定食)と2000円(ちょっといいコースメニュー)レベルのものは全然内容も味も違うけれど、3万と4万のものの差って「どっちも美味しいね」で片付けけられそう。

 

そしてモレキュラー•ガストロノミーレベルになると一般人には

「もはや美味しいのかどうなのかわからない、、」

と思えてくるものも多し。

 

 

でもその道の分野に携わっている人にはやっぱり差は明らかで、ピラミッド上位ランクだとその差は一見分かりにくいけれど、歴然としたギャップがあり。

そして上に行けば行くほど、ほんの少しの差を埋めるのが難しい。

 

オリンピックメダル受賞者 の1位と2位の差はわずかだけれど、その差は埋めるのは11位と10位を埋めるのよりよっぽど厳しい。

 

私は芸術に関してもグルメに関しても(そしてスポーツに関しても)素人なので、ある一定レベルを超えると「、、わからん」となりますが、

でも経験値と知識を増やしていくことによって、その差異を少しでも理解できるようになったら、人生がより豊かになるんじゃないかなと思いました。

 

 

 

その2)

「これ自分でも描けそう」って思っても、実際描けないだろうし、描き続けられないだろうし、そしてそもそも描くという発想が思いつけない。

例えば「落書きっぽい」ピカソの絵を見て素人の私が描いたとしても、知識も経験も技法も心得てないので、それはあくまでも「ピカソのまねをして描いた落書き」です。

 

仮にものすごく酷似しているレベルのものを見よう見まねで作成したとしても、それはコピーでホンモノではなく。

そしてなにかの奇跡が起こって、 例えば彼のキュビズム画法をマスターできたところで、それも多分あまり意味がない。

 

ピカソはそういう発想が存在しない時代に、道と技を開拓してきたから偉大なので、後から来た人が追随するのとはわけが違う。

 

 

更に、生涯作成したという作品の数が膨大すぎる。

91年の生涯の中で油絵、版画 、挿絵 、彫刻・陶器等の様々な媒体で創作したのはなんと合計147,800点程。

単純計算で0歳から描き始めたとしても、一日4.7作品、、?!

 

もはやそういう次元で何かを継続できるという事実だけで圧倒的に凄すぎる。

「継続は力なり」とはいうけれど、この数だともはやそんなロジックや精神論でピカソは創作していないはず。

「息するのと創作するのは同レベル」くらいの天才なのでしょう。



http://www.wikiart.org/en/pablo-picasso/crying-woman-1937-1

嗚呼、、奥が深いピカソ。

 

 

「落書きアート」の素晴らしさの本質は結局よく理解できなかったけれど、「私が理解できないくらい素晴らしいんだ」ということは理解できました。