娘は香港生まれの、日米ハーフ。
生まれた時から夫は英語で彼女に話しかけ私は日本語で話すことに徹し、家族の公用語は英語、という風にしていた。
香港では家の外の世界は広東語、というより直に接している言語は英語なので(道ゆく人は香港人達は広東語を話すけれど、私や夫の友人知人/娘のプレイデートのお友達はほぼ英語という状態)環境的に英語の方が断然優勢。
香港在住時代の課題は、とにかく日本語だった。
なんせ日本語のインプットは私だけだから、「日本語」というより「私の日本語」なわけで。
私自身ずっと海外生まれ育ちの帰国子女、、となると不安要素も多い。
【過去記事】 誰か、私に幼児用の日本語を教えて欲しい。
そんな中、日本語で本を読み、音楽を聞かせ、まだなんも反応もないときから日本語で一方的にひたすら喋り続けながらも実はずーっと心配だった。(日本語喋るカップル同士だと、お互いが話してるのをベビーが聞くだけで学習できるだろうけど、私は日本語の会話できる相手が家の中にいないからずっと独り言。)
だからそういう意味では、香港引き上げて日本に住むようになって日本語環境の方が圧倒的に強くなったとき、一瞬肩の荷が降りた気がした。
「ああ よかった。この子の日本語教育はもう私だけの責任じゃないんだ、、きっと社会が美しくて正しい日本語をこの子に教えてくれる。」
、、、と思ったのも束の間。
日本の保育園に通うようになってからというもの、あれよれよというまに日本語は上達し、むしろ英語が早々に危ぶまれてきた。
このままでは娘の英語力は衰退するばかりなので、戦略変更をすることに。
ある日から、私は娘に英語オンリーで話すことに決めた。
ので、家の外は日本語で家の中では完全英語、、というポリシー。
まだ3歳にならない娘に
「Ok sweetie, I’m going to talk to you in English from now on ok? Even when it’s just the 2 of us. I know it’s a little bit strange but we’ll get used to it…. You’ll thank me when you’re older」
意訳: これからママと2人だけの時も英語で話そうね。ちょっと変な感じかもしれないけど、なれるから大丈夫。大きくなったらきっとよかったって思うからね。
……….とかなんとか説明し、一応こくりとうなづいてくれた。
お腹にいた時から日本語で話しかけていたので、いくら自分の母語といえど最初違和感があったのは事実。
そして娘も不信に思ってか、話しかけても反応が日本語の時より薄いように思った。本当に伝わってるんだろうか、、
もしかしてそんなに英語の方が遅れてたのか、、いや、でも今が頑張りどきだ、、
と何言ってもリアクションが薄い娘にひたすら何事もなかったかのように話しかけて、やっとこの取り組みの2、3週間目に普通に会話をしてくれたような。
それが数ヶ月前の話。
英語でも日本語でも喋りまくるようになったのでとりあえずホッとしてたところ、ここ数週間の間に新たなジレンマが発生。
娘:「Mummy let’s speak Japanese!!」
私:「No sweetie we can’t do that」
娘:「I want Japanese!!」
私:「No we can’t….」
娘:「Japanese………!!」
私:「……..」
やっぱり外の環境の力の方が強く、
2日に1回くらいは日本語で話そう!!!と熱烈にリクエストされる。
でもわかるんだよな、、保育園であったこととか。習ったお歌。学習した言語でママに伝えたいよね、、
いちいち頭で訳すの面倒だよね、、というかお歌は訳しちゃったらフシと合わないねえ、、
あと「あのねえ」で文章を始めたいお年頃だよねえ、、
でもね、、でもね、、
ダメなんだ。
ここで楽な言語で喋る癖がついたら、面倒な方の言語は停滞しっぱなしだ、、
そしてチャンポンな環境でマトモなバイリンガルは育たないと私は知っている、、
今頑張らないと
「Hey guys, round the corner のコンビニでIce cream 買わない?」 みたいな話し方をする人間になってしまうんだよ、、
でもそもそもそういう話し方をすることがなぜ問題なのか理解するにはこの子は小さすぎる、、
何か3歳児が理解できるロジックをひねり出さないといけない。日本語をおうちでは話してはいけないロジック。
(本当は「ママは日本語は喋れません」というのがベストなんだけど。日本に住んで日本語で生活上対話する必要がある以上それは設定に無理がある。)
ああそうだ。いいこと思いついた。
「Sweetie, you know,,, Papa will be so sad if you don’t speak in English….」
*英語喋らないとパパが悲しむよ。
「Oh… Ok I understand Mummy. I can speak English」
やれやれ一件落着、、
と思ったのも1週間。
次週、既に一つ利口になって
「Mummy. I have an idea. When papa is here, we can speak in English. Papa’s not here now so we can speak Japanese- ok?」
*マミーいいこと思いついた。パパがいる時は英語で話そう。でも今はパパいないから日本語で話そうよ。
いやいやそうじゃない。私は1環境1言語ポリシーを徹底したく、パパがいるとかいないとかそういう問題じゃない、、
全くあなたって子は…..
ああそうだ。別の名案が思いついた。
「You know – all the princesses you like speak English don’t they? Ariel, Cinderella, Rupunzel, Elsa…. they ALL speak English. Don’t you want to be a princess too?」
*あなたの好きなプリンセスは皆英語喋ってるでしょう?アリエルも、シンデレラも、ルプンツエルモ、エルサも、、みーんな英語喋ってるよ。貴方もプリンセスになりたいでしょう?
「Oh ok mummy….. I’ll speak English」
やれやれ、、と思ったのも1週間。
次週既に一つ利口になってDVDの日本語設定を見つけられて万事休す….。
未だDVDを見せるときは全部英語だけど、、きっと見てない間に言語設定を変えたりするんだろう。
で、民放が映るようになったり(海外仕様のテレビをそのまま持ってきたので日本の番組がまだ映らない)お友達にプリキュアの存在を教えられえるのも時間の問題だろう。
現にアンパンマンに関しても実に手を焼き始めてるところだ。(英訳しにくいキャラは全体的に要注意。アンパンマンについて日本語で話しかけられても、どこから訂正を入れたらいいのかこっちが混乱する。あのRed Bean Paste Manめ……。 )
もっと別の、普遍性のある言い訳がいる、、
ああそうだ、素晴らしい建前を思いついたぞ。
「You know honey, I speak in Japanese all day in the office, so I’m soooo tired. Can we please speak in English ?」
*ママはね、オフィスでずっと日本語でお話しして疲れちゃったから英語で話したいな!
「You’re tired mummy? Ok we can speak English」
↑ママが疲れたんなら英語で喋ってやってもいいよ、、みたいな口調だった。
ほっ。
それは数日前の話なんだけど、
今朝
「Mummy… what do you do in your office?」
*ママはオフィスで何やってるの
と聞かれた時にママはドウジツウヤク(同時通訳)なんだよ、という説明を実演を交えてしてしまったので
今後「毎日仕事で日英両方で話してるなら、家でも頑張って日本語で話して」とけしかけられるのではないだろうか、、と恐れている。
見破られたら次なんて言おう、、
誰かバイリンガル育児されてる方で、何かいい言い訳あったら教えてください、、
やっぱり外環境が大きいんだね〜
Around the corner のコンビニでice cream 買おうの人になりたくないでしょうが近いうちわかるようになるんじゃないかな🤣🤣🤣🤣
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今も「mummy…. lets go いっしょに」などというので都度やんわりと矯正してます、、笑
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