お前はクビだ、と言ってクビにしない。

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最近クビになった金融マンによく遭遇するので、解雇がらみの話を展開してみます。

 

不謹慎かもしれないけれど、私の食品商社・小売界隈だと辞職は多いものの解雇の話はあまり聞かないので興味津々、というのが本音。

特に金融はン千万~億単位のサラリーが絡んでくるので、ことのドラマチックっぷりにワイドショーを観ている気分。

 

 

個人的にまず気になるのは、一体どのように人をクビにしているのか?ということ。

解雇の選定基準ではなく、不運なニュースの伝達方法です。

 

「You’re Fired!(お前はクビだ!)」ってテレビでは言ってるけど。

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夫曰く「そんな直接的な言い方はまずしない」とのこと。(言われてみれば当たり前か。)

 

 

例として挙げてきたのが

 

“Today is going to be a difficult day……. we are going to release you”
(直訳: 今日は君にとって厳しい1日となる。君を解任することになった。)

 

“It may come as a surprise to you…  but we are going to eliminate your role”
(もしかしたら聞いて驚くかもしれないが、君のポジションがなくなることになった。)

 

“I have some bad news for you.  Today is going to be your last day here.” 
(とても残念なニュースを伝えなければならない。今日が君のここでの最終日だ。)

 

のような出だしが妥当だそうです。

 

 

ここから理由や具体的なパッケージの話をするのが一般的。

金融の場合、解雇通告されたら自分のデスクに戻れないのが特徴。(機密情報を持ち出されたり、腹いせに会社に損害を与えそうなパソコン操作をする可能性があるため)
連行されてそのまま社の外まで連れて行かれ、私物は後で箱で自宅に送られてきます。 (金融以外の業界ではもう少し穏やかで、引き継ぎなどが終わるまで働かされる。)

 

 

人生が左右される解雇通告の場面で取り乱す人も多く、現場は修羅場と化す。

夫が解雇執行する側だった際にはその場で泣き崩れる人もいたし、怒りのあまり座っていた椅子を夫に胸って投げつけてきた人もいるとのこと。こういった状況でも慌てふためいてはいけないので、真顔でイスを避けながら「君は、もう退室した方がいい。」と促さなければならない。(イス投げ男はその後、警備員によって外に連行された。)

 

 

個人的に、非常にツボったThe解雇エピソードがこちら(夫がいた会社のことではないけど、今や業界内で語り草的な話)>

 

 

 

 

【上司にオカマ宣言した男】

 

A氏は、自分が解雇リストに載っているかもれしれないと察知し、奇策に出る。

ある日、彼は女装をしてオフィスに出勤。そして上司のデスクにつかつかと歩いて行き言ったとさ。

 

「Mr〇〇、私は貴方のような心の広い上司がいることに感謝したい。
僕の性的志向を受け入れてくれてありがとうございます。」

 

上司はあんぐり。

この状況での彼の解雇はコンプライアンス(性差別)に引っかかるかもしれないと懸念され、見送られることになる。

*後日談として、数ヶ月後に彼は転職。それから程なくして、転職先にて解雇される。

 

 

 

事実は小説より奇なりってこのことだ。

 

 

 

 

クビ話に関心がある方はこちらも併せてどうぞ:

金融業界の解雇ラッシュ

投資銀行マンの自殺動機

外資系証券トレーダー、失業。

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