香港は果たして子育てしやすい国なのかどうか? 駐在員コミュニティを見渡すと
「こんなに空気の汚いゴミゴミしたところで、子供は育てられない!」
「ここの住宅事情は狂っている! 高いのに狭すぎる。」
といい、出来る限り早く本国に引き上げたいと思っている人達もいれば。
「いや、お手伝いさんも住み込みで雇えるし、ワークライフバランスがこんなに実現しやすい国もそうない。」
「香港はハブ空港だから、東南アジアの国のリゾートにサクッと子連れでも気晴らしに行けるのが最高。」
等と言って、子育てライフを謳歌してる人達もいる。
妊娠中の時、色々な意見が耳に入ってきて緊張を煽られたんですが。
もうすぐ母親歴1年にさしかかろうとしている今、個人的な見解としてはタイトルの通りで。それなりに大変だけれども、全体的に明るく楽しいものだと感じる。
むしろ出産前に香港のマイナス点と捉えていたようなことも、オセロのごとく出産後プラスに転換したものが幾つかあります。
香港の子育て向きなポイントはこういうところ:
①街がやかましい。
以前はどこに行ってもガヤガヤ騒がしくてせわしないこの街に気が滅入ることがあったものの。子供がいると、これはまさにパラダイス的環境と言える。
だって子供が泣いてもやかましくてもかき消されるから、すっごい気が楽。
バスで騒がれても、隣でケータイで大声で話してるおっさんに負けるかんじ。
②香港人が優しすぎる。
ベビカーと共に階段昇ろうとする時も、ドアを通ろうとする時もいつでも優しく手を差し伸べてくれるし。むしろ何も困ってなくても、見知らぬ人が行く先々で私やベビーに話しかけてきてくれる。
日本では、電車で赤ちゃんが泣くと母親は他の乗客に白い目で見られて肩身の狭い思いをするらしいけれど。香港では、赤ちゃんが泣くと「おー ベビーどうしたの~?」と周りの人が一緒にあやしてくれるという神のような国民性。
③気候が温暖。
香港の季節は「暑い」「すごく暑い」「もんのすごく暑い」「ちょっと涼しい」くらいの気温の差ですが。 この亜熱帯気候、子育てにはかなり都合がいいことが判明。
まずどの季節においても、ベビーに何着も重ね着させる手間が省ける。(着替えの時にぐねぐね動くので、時間がかかる。特にストッキングとか、ズボンはオムツ替える度に面倒。)うちの娘は最近肌着ナシのドレス一枚、のみです。 オムツの時もパッとめくるだけ!
で、出かける時にも荷物が少なくて済む。「もしもの時の着替え」も一枚ものだし、毛布とかもいらない。
自分の方も、ジャケットとか(冬はスカーフとか手袋も)かさばるものを持ち歩かなくていいので楽。
私もサマードレスに素足サンダルがほぼ通年のデフォルト。この身軽さって結構テンションに直に影響があって。荷物が多いだけで出かけるのが面倒になったりするので、地味ながらに重要なポイント。
④街が狭いので、あらゆるものにアクセスがいい。
子連れだと、遠出が面倒になります。そもそも出掛けるまでの支度に時間が掛かるし、移動時間も長く見積もらないといけないし、目的地についても「オムツはどこで変えるのか?」「慣れない場所で昼寝してくれず、エンドレスでぐずる」等と何かと気を揉む。
今島の真ん中に住んでいるのもあって、友達に会うのも買い物するのも全て片道20分以内で完結する勢い。
コンパクトシティーのおかげで、子持ちの割に結構フットワーク軽く色々なところに行けるのは香港生活の魅力。
続きます。>>