私が携わっている食品業界と、夫のいる金融業界。
全く接点がなさそうに見えて実は、ゆるーく繋がってる部分があります。
よくみるのが、金融業界の人が趣味のサイドビジネスとして、なんらかの飲食ビジネスを手掛けてる場合。
例えば、私の取引先のレストランやバーの経営者もしくは出資者が投資銀行マンだったり。
もしくはヘッジファンドMDが余暇に本国の仲間とワイナリーや養豚場なんかを経営をしてて、香港市場に自社製品を展開したいので小売店との仲介をして欲しい、、、なんて時に弊社のような会社に声が掛かります。
そして他のパターンだと、元金融業界出身者がセカンドライフとして選ぶ可能性が異様に高いのが飲食or食品生産&輸出入ビジネス。
札束が渦巻いてる業界を辞めて一体なにを好き好んでこちらの世界に?と思うのですが。 「金融」なんて巨大ながらも漠然としてる無形のものを相手に長年仕事をしていると、無性に人間の根本に立ち返った「食」のような分野を追求したくなるのかも?という説が有力です。
最近商談をしているのも例に漏れずそんな元金融マン。
知り合いの知り合いの知り合いのこの方。(、、つまり他人。でも誰かからの紹介の糸を辿って私の会社のことを知ったというのが、実に香港ビジネスらしい)
状況としては、
・彼は元香港在住の金融マン。
・今はカナダでグルテンフリーのスナック菓子を生産している。
・自社製品を海外展開したい。
・Megさん、香港市場お願いします、、
といったところ。
商談ついでに、スカイプ・ミーティングの際に気になる起業の動機を聞いてみました。
彼は金融業界はもはや終わってると思う、という。
そして
一生企業に依存している人生は嫌だ、自分の人生は自由に切り開かないとね。
食品ビジネスは昔から興味があったから会社辞めたんだ、リブ・ザ・ドリームさ!
、、、というようなことをアツく語ってくれました。
そんなものなのかなーと思いつつ(私は起業する前もお勤めが楽しかったので、会社人生が嫌だという感覚が今ひとつピンとこない)帰宅後、夫に一日の出来事を話していると
「◯◯◯? えー 奴知ってるよ、一昔前の同僚だよ。結局起業したんだ?」
とのこと。 (やはり香港は狭い世界)
ミーティングの経緯や彼の起業の動機話をしてみたところ、
「いやいや、違うから! 奴は会社をクビになったんだよ。で、グルテンアレルギーの男なんだけど、自分がアレルギー反応起こさないで食べられるクッキーだのグラノーラを趣味で色々とつくってたらくて。 それを見た奥さんが、それビジネスにしたらいいんじゃない〜って言ったのが事の発端だってよ、関係者に寄ると。」
とのこと。
なんだなんだそうだったのか。と色々腑に落ちながら、起業の動機に関して本音と建前があるのは私だけじゃないんだな、、ということがわかって
安堵したのも事実。(私の本音は「「香港に引っ越してニートだった自分に一ヶ月で嫌気が差した」」から。)
そして、そういう人間臭いストーリーを抱えている分応援したい気分にも。
みんながそれぞれの事情を抱え、それぞれの夢と希望を胸に抱きながら人生の方向転換を図るんだな、、、。