高校時代からの親友の結婚式に出席するために、2週間イギリスに里帰りしていました。
私はドイツで生まれ、日本の大学に進学する18歳までイギリスで育ったのですが。
イギリス出身だというと日本の人には「えー すごいカッコイイー!」等と、高い確率で絶賛されます。
イギリスとはどんなイメージの国なのか?
多分、ステッキを持った紳士やエリザベス女王やアイコニックな赤い二階建てバス、アフタヌーンティーやハリーポッターの世界を想像されているのかと思います。
http://belsat.eu/wp-content/uploads/2015/08/london2.jpg
しかし彼らが激しく誤解しているのは、それはイギリスのごく一部だということ。
(主にロンドンをイメージしていると思われる。)
そしてそういうわかりやすいカッコよさとは無縁なエリアの方が圧倒的に多い、という現実。
そんな我が故郷も例外でなく、私が育ったのはウェールズという地方。
http://www.rekishiwales.com/entry/2016/03/29/080000
高校はウェールズの首都カーディフで過ごしましたが、私の人生の大部分はほぼこれ。↓
白い点々は、名物の羊です。人口より多いです。
ご覧の通り、女王も二階建てバスもハリーポッターもいない。 (ピーターラビット、、は湖水地方のお話だけど、そういう可愛らしい小動物はたくさんいる。牛なんかの大型動物もね。)
ウェールズ出身、、と海外で言っても認知されない可能性が高いので、説明するのが面倒がゆえに「イギリス出身です」で話が済めば楽だし、イギリスのどこ?と聞かれたら「(ウェールズという)西の方」でオッケー。
「へー。イングランドに住んでたんだ。」とも言われるけど、訂正することはほぼない。(※イングランドは元は別の国。東京人を関西人とごっちゃにする以上のタブー。)
しかし、6年ぶりに訪れた母国に郷土愛を呼び起こされて、異様にセンチメンタルな気分になった自分。
牧場の緑がなんか目に染み込んでくるし、羊のフンの匂いも芳しい。そしてウェリッシュ・ケーキの懐かしい素朴な美味しさで紅茶がとても進む。
独特な訛りのある英語を耳にし「あー 私も日本に引っ越す前まではこんな発音で話してたな」と思いながらも、彼らと会話をしてると徐々に自分も故郷の訛りになってきてアメリカ人夫に突っ込まれる次第。
首都のカーディフはしばらく見ない間に随分発展し賑わってて嬉しかったです。(それ以前に住んでいた街は軒並み衰退してたけれど。。)
この街でハイスクール時代、友達と偽の身分証明書作ってバーに飲みに行ったなとか。初めての彼氏とデートしたなとか。イギリス引き上げて日本に引っ越す時は人生終わるんじゃないかってくらい動揺してたなとか色々思い出され。
住んでる時は行くことのなかった北のほうにも足を伸ばして散策してみました。
そしてあら、日本のお洒落なウェブメディアにフィーチャーされるまでに出世してしまって!
(でもマイナー枠感は否めない。彼らによると私は「日本ではまだまだ知られていない秘境」の出身らしい…..。)
【息をのむ絶景!今「イギリス・ウェールズ」に注目する6つの理由】https://retrip.jp/articles/2430/
またウェールズに住めといわれたらちょっと困るけれど。
今アジアの中心地で奔走している私のルーツって圧倒的にここなんだなー。何もないように見えて結構アジがあるんだよな。また娘が物心ついた頃に見せに来たいな、なんて色々と思い。
これからは、相手が知ってようと知ってなかろうと堂々と自分の出身地について語って、むしろ啓蒙活動してしまおうと決めた次第です。
参考までに、、まとめ。歴史、名物など:
【魅惑のウェールズ訪問。】http://www.news-digest.co.uk/news/features/986-visit-wales.html
【ウェールズを知る】http://www.cymru2008.com/special.html
※余談:
日本は7年住んでて職場は東京だったけれど、私にとって大学生活の半分を過ごし今の実家があるのは横浜。でも海外だと「トウキョウ、 キョウト、 オオサカ」 以外の都市はあまり知られてなかったりするので、のほほんと「I’m from tokyo」 と自己紹介している現在。
そして、香港の居住地まで当時はマイナーだった黄竹坑(Wong Chuk Hang)に住んでたときは、最寄りの町「アバディーン在住」(もしくは「島の南側」)、新界に住んでたときは「九龍側在住」と詐称してました。
そちらの方も、出身・居住地を問われたら事実を堂々と宣言し、知らないという輩には教育してしまおう!という方向性です。