フランスは現在共和国で貴族制度は廃止されているので、
正確にいうと「貴族の末裔」、、ということになりますが。
ひょんなきっかけで、知り合いのボジョレー地区在住のそんなファミリーに週末お世話になっていました。
*ブログの更新頻度が停滞している間に、香港→イタリア→フランス、、と滞在国は移り変わり、又香港に帰国した今日に至ります 。
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ワインのカーヴ。現在は近隣ドメーヌ(ワイン生産者)に貸し出しているそう。
このファミリー、マダムとムッシュの 五人の子供がそれぞれ独立•結婚して、各カップルが4-5人の子供がいるという大家族。
連休の度に皆がこのシャトーに集合し家族との時間を過ごします。今回は、メイデー(Labour Day)連休。
そんなタイミングでファミリーと週末を一緒に過ごさせていただいて感慨深かったこと、勉強した こと色々→
•ボジョレー地区は、この家のまわりにもシャトー•旧家が多いのですが、全盛期から時は流れ、今や皆とても多様な生活を送っている。
パリのような都市に拠点を置き、シャトーを別荘にしている家族もいれば、シャトーをホテル等に改装して事業を営んでいる一族も。
お世話になったご家庭は、一部不動産収入を得ながらも(ワインの倉庫や、ブドウ畑の土地を貸し出し)他の収益源•ビジネスモデルを模索している最中。
日本人観光観光客が興味持ちそうなアングルについて聞かれました….笑
•ファミリーに軍事•政府従事者が多い。現在は家族の半分が民間企業に勤務。
各家庭子供4-5人、、なので女性は全員専業主婦。
家庭を守るのが性に合っている人もいれば、本当は仕事がしたくてウズウズしている方もと、結構多様。
•あまりにも広い家なので食事の合図は鐘をならす。(「ご飯だよーー!!」とは叫ばない。)
•席次が、私がイギリスと日本で知っているバージョンと違いました。
詳細は外務省のウェブサイトへ,,:
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/local/database/pdfs/zaseki.pdf
•食事前にお祈りするのは想定内でしたが、このご家庭では食後も全員起立してお祈りします。
•家紋が暖炉の上や、食器のモチーフとして使われている。
•↑「わー素敵なお宅!」と感嘆するは易しですが、家の赴きのある雰囲気を保つにはそれなりの労力とメンテナンス費がかかる、という現実。
可愛いからと、思いつきでIKEA等のプリプラに走ったらムードは一気に壊れるし、古くから使われている水道パイプや家具は手入れを怠ってはいけない。(光熱関連は、定期的に消防所が点検に来るそう。)
全体的に印象的だったのは、とっても気さくなファミリーで取っ付きにくいような気取り方が全然なかったということ。
私が勝手に持っていた先入観が極端だったのかもしれませんが。
家の中でもドレスコードがあって、 触れてはならない骨董品や犯してはなはらないプロトコルやが沢山あるのでは、、、
と最初ちょっとソワソワしていたのですが、そのようなピリピリ感は全くなく。家では普通にジーンズ着てましたし、色々とマナーはあるものの(外国人の特権で)
「フランス(orこの家)ではどのようにするんですか?」
と聞くと親切に教えてくれましたし。
素敵だなと思ったのは、自然発生的に、伝統や歴史を重んじているところ。
「一族の一員として、必修科目的なカリキュラムはありますか?」
なんて興味津々で聞いてみたんですが(例えば、日本でいう茶道や華道みたいなものをイメージ)
「ないよーそんなの」
と笑いながらも、話を聞いていると皆、フェンシングや乗馬等を嗜んでおりかなりの腕前のよう。
要は私の質問の仕方が悪くて。
「必修科目」と強要されるほどのものでなく、あくまでも身近かなものだから自然にそのようなアクティビティに親しんでいるよう。
(日本の旧家における習い事も、そういうものなのかもしれませんね。)
同じく骨董品に関しても、、、
シャトー中アンティークな家具やその他品々ばかりなのですが、それらがここにあるのは
「高価で資産価値のあるものだから。集めてコレクションしたから。」
というものではなく、単に
「昔から使っているものを今まで継続して大事に使ってきたから。 家族にとってストーリーと思い入れのあるものだから」
というシンプルな理由。
なので、
貴族出身者といえども。 浮き世離れした人々がバブリーな生活を繰り広げているのでは、というのは外野の勝手な空想で、実際は
道徳•倫理観がとても高い気品ある人々が、お城の中で普通に生活を営んでいる、、
というかんじでした。
ちなみに子供が多い家なので、
週末中まるでクリスマスカードの天使の絵の様な子達が10数人、敷地内を走り回ったりしていてなんとも可愛らしいんですが。
子育て関連で印象的だったことが多々あったので、それはまた次の記事にて。
続く>>