週末、長野県に行ってきました。
どうしても、世界唯一、温泉に入る猿というのを見たかったからです。
3泊色々なお宿にお世話になったのですが、1泊目はここ。農村寄食舎 ごんべえ邑(むら):
温泉旅館ではなく、農家民宿です。
通常、農家を営んでいる家庭がサイドビジネス的に旅行者を泊めている、、という業態で、そこの農作物を使った食事が出たり、季節によって農業体験ができるのが魅力です。
もちろんハイエンドの温泉も大好きだけれど。
素朴でリアルな田舎体験をして、そして普段聞けないような現地の人のリアルストーリーを聞けるのがとても楽しく、地方に連泊するときは必ず1泊はこういうところにしようと心がけています。
(←商業宿にいる人達は、私に話相手を長々としてくれる時間がない。)
仕入れた農業系トリビア:
◉果樹園にとって、野生動物は外敵。電柵を張り巡らせたり、猟師に駆除してもらったりする。(、、そんな風にして捕らえられてきたイノシシが晩ご飯のおかずに出てきた。)でも猿は例外で、人間に近すぎるので猟師が殺すのを嫌がるらしいです。
打とうとすると、目で訴えてきたり手をスリスリして拝むような仕草をして罪悪感を煽ってくるんですって。
なので、果樹園の方で猿を駆除するように犬を訓練する事になるけれど、これが6ヶ月間かかって、60万円するのだそう。(半分は補助が出る)
そして雑種の方が血統書付きよりパフォーマンスがよいそうです。
◉養鶏場はかなり大変なビジネスで、始めるのも大変だけれど事業を畳んで家畜を処分するにも、お金がかかる。
私の中では、「不要になったニワトリは一羽いくらかで売れるもの、、」と思っていたのですが、逆に一羽ずつ持参金をつけて、仲介業者に処分してもらわないといけないそう。(鶏肉にしようにも、許可のないところでバサバサ殺処分できるわけではない。)
ちなみにその業者は鳥肉にして卸売りしたりペットフード会社に売るので、農家からも売り手からも利益が出る美味しいビジネス。
◉卵の黄身は、色が鮮やかな方が栄養価が高いもの、、と思い込んでいたのですが、基本的に関係ないらしい。色は与えるエサに依存し、(例えば、黒ゴマをしつこく食べさせると黒くでてくる。)オーガニックな穀物中心のエサをあげると、むしろ薄めの黄色になるそうです。
◉採れる果物の中で、一番美味しいのは、実は少し虫食いがあるもの。
虫は本能的に一番美味しいくだもの、一番農薬の少ないものを嗅ぎ取っているので、見た目を気にしないのであれば、断然キズものの方が美味い!!とご主人が力説されてました。
ー果樹園の流通: A ランクの一番見た目が奇麗な果物は出荷。 多少傷ありのBランクはジュースやジャムといった商品にし、 Cランクの他の商品になり得ないものは、家畜のエサになる。
後、農家の流通システムについて根掘り葉掘り聞いて大変勉強になりました。
昔は、地元の農協に全部作物を卸せば彼らが流通の最適化を図ってくれたけれど、今や農家も直接営業活動をしないといけないとか。 地元のスーパーで委託販売をしないといけない、、ということを知り、「つい去年の私と同じ!」ともんのすごいシンパシイを感じたり。