自分の中でこれは格別センシティブな話題ではないので、「最近どう?」「what’s new?」 と聞かれるたびに「妊活をねー」と世間話程度に色々な人に話していたのですが。
その後で、直接的に
「妊活の調子どう?」
と聞かれると結構返答しにくいかも、ということに今になって気付きました。
「夫が最近出張多いので、あまり成果が期待できません。」
って言っていいのでしょうか。
(実際、全く大したことはしていなくて。「赤ちゃんが出現しても慌てないよう、悔いのないように毎日を頑張って送っています!」くらいで、出現させるための格別な努力にはあいにく未着手。)
それはさておき。
香港の駐在員ワールドでは、非常に妊活についてオープンなんですね。
普通にバーの止まり木で、顔見知り程度の人がサラッと
「不妊治療が長引いて、結構キビシイんだけどー」
みたいにカミングアウトしてくる。
飲んでるカクテル吹くわ…!というのが当初香港に引っ越して来たときの印象だったんですが、香港在住3年目なので、結構そんなノリにも慣れてきました。
この駐在員ワールド、ものすごーくざっくりと言語&業界ベースでで派閥が分かれていると言えると思いますが、(国際結婚カップルだったら、片足ずつ別コミュニティに突っ込むかんじ。)
基本的に狭い島国ですし、駐在員同士この香港では皆マイノリティー集団なので、色々な意味で潜在的な仲間意識があります。
※香港全土の人口が700万人ちょっと 。内、外国人がわずか7% (この半数以上が出稼ぎのお手伝いさん)
その7%の内訳。
http://www.had.gov.hk/rru/english/info/info_dem.html
狭い島なので、パーティーで出会った他人とは高い可能性で既に共通の知り合いがいるし、街歩いてると絶対誰かと遭遇するし。
ましてや同じコミュニティー内だったら誰かに何かの話をしたら一周まわりまわって自分のところに戻ってくるのも時間の問題かと。
要は、都会には珍しいくらいの田舎風コミュニティーなんじゃないか、、というのが個人的見解です。
ケネディタウンに住んでるA夫妻は人工授精を3年試みたけれど、あきらめて養子をもらったとたん双子が生まれた……
なんて話を、なぜ見ず知らずの私が知っているんだろうか。
B夫妻は二人とも仕事で忙しかったけど、休暇中にバケーションで南の島に行ったらすぐに授かったとか。C夫妻は若く見えるけれど実は40代後半だから子供はあきらめることにしたらしいとか、、
ニュースを探していなくても、とにかく勝手に流れてくる情報。
デフォルトの仲間意識以外にも、こと「子供がらみ」のことになると、ただでさえ神経質になるであろうテーマに「プラス外国」という不安要素があって、皆情報とサポートに飢えているのではないかと思います。
(自分の親はいないし、頼りたい友達は駐在員の性質上3-4年周期で入れ替わるし、現地語はわからないし、、)
「香港の空気が悪いから、お腹の子によくないように思うんだけど」
「香港と母国、出産国はどっちがいいのか」
「子供がお手伝いさんになつきすぎてしまって、母親の自分をあまり認識してくれないんだけど」
「、、、みんな一体どうしてる!?!」
といったメンタリティ。
人の(うわさ?)話が勝手に流れてくるのも決して悪気のあることではなく、単なる「コミュニティー内情報伝達」だと私は受け止めています。(「ムラ社会」、、とは違い、排他性は無いです。)
実はこういう集団意識、私実はとても好きで。
知られて困るような愉快なネタは特にないので、人が近距離にいるということがほっこり暖かく感じるんですね。
今日なんかも、うちのお隣のカップルが
「排卵検査薬をまとめ買いしちゃったから、少しあげるね」
とオファーしてくれて。
私も
「ありがとう! じゃあチョコレートと物物交換ね。」
なんて反応している。
引っ越してきたときは「この島は人間関係が近すぎる!」とおののいていたものの、*↑この例は、極端かもだけど。うちのビルだけかもしれない。
私、日本に住んでいた時は3年住んだマンションの隣人の顔を見たことがない、、という無縁っぷりだったので。 そういう顔を知らない隣人よりは、排卵検査薬をお裾分けしてくれるご近所付き合いのほうが、遥かに楽しいなと思います。
田舎暮らしってこんなかんじなんでしょうかね。
井戸端会議で、
「アンタんとこ、まだかね?」
「妊娠したいのなら、ザクロをたんとお食べ。」
「オマエさん。いいお産婆さん、紹介するよ。」
みたいな、連帯感みなぎる仲間意識。(イメージ)
なんかすごく楽しそう、、、!
世話焼いて
くれる隣人
ありがたい
~恵、心の俳句。