男性陣はきっと金融話がメインだろう、、と思って参加したのですが、
意外な事に、花が咲いたのは私の仕事の話の方でした。 (彼らは、既に日常的に仕事で絡んでいるからかもしれない。)
前回、私が先方夫婦とお会いしたのは2011年の12月。
丁度私が香港に引っ越して2ヶ月目くらいの時でした。
その時、私はまだ香港生活の今後の方向性を模索しているニートで、今の会社に着手しようかどうか、、といったタイミングでした。
彼らにも、ランチ食べながら「日本では通訳してたけど今は無職で、これからビジネスするかもしれない」、、くらいの話をしたと思います。
あれから時は流れ、
近況を聞かれたので、仕事の話をしたら
「え!! 2年半で?! そんなに色々発展したの!?」
「Great やMarketplace やThreesixty(スーパーの名前)とも取引してるの?!」
「えーあの商品知ってる! 自販機でもスタバでも売ってるよね!」
と絶賛され質問攻めに。
会社経営といっても、なんせ社員数私他1名っていう小さい会社で、実際そんなに日頃脚光を浴びることはない事業内容なので、正直とても嬉しかったです。
今まで山あり谷ありだったけど、言われてみれば、確かに現在の「ワタシ」は2年半前とは明かに違う自分なんだな、と思えただけで満足であります。
感慨深いのは、香港に来た当初の私の大きな課題は
「ミセス・◯◯以外の何者かになる」ことだったからです。
香港に引っ越したばかりの時、私は自分の居場所や存在意義にとても悩んでいまして。
日本に暮らしていた時は、打ち込んでいる仕事と将来の夢があり、ただ毎日それに向かって頑張っていけばよかったのですが、真っ新な状態から、この異国の地で一体自分がなにをすべきなのかがよくわかりませんでした。
「自分はどうにかして道を見つける気がする」という根拠ない自信を元に国境を越えたものの、住所が変わったからといってインスピレーションがムンムン湧いてくる訳でもなければ、神様が降臨して答えを示してくれるわけでもない。
彼は
「少しくらい仕事休めばいいじゃない。 ゆっくり自分のやりたい事決めれば」
と言ってくれるものの、その「ゆっくり」で宙ぶらりんな状態が非常に苦痛でした。
好きな人と同棲し始めたはいいものの、毎日彼以外の何のために起きてるのかよくわからず、人生の羅針盤が故障してしまったようで、どこに行っても落ち着かなかったです。
何がコンプレックスって、
夫は今も昔も、どこにいってもそれなりの知名度があり、街角でも、レストランでも、海外の空港のラウンジでも 誰か知り合いがいて挨拶しに来ます。
もちろんそれは大変結構なことなんですが、その都度「じゃあ、私は?」感が常に否めず。
当時はパーティに行っても私は「◯◯のガールフレンド」という立場でしかなく、自分が新天地で急につまらない人間になってしまったような気がしました。
「私は貴方の、カレーの福神漬け的な人生は嫌なの!!」
と、私の自己意識問題は、よくケンカの種にもなりました。
※夫はアメリカ人なので、表現的には
「私は貴方の、ミントアイスのチョコチップ的な人生」もしくは「ハンバーガーの中のピクルス的人生」
、、、という啖呵だったかもしれません。
日々の業務のことは、渦中にいる自分は都度自画自賛する余裕が無いんですが改めてビフォーアフター状態を見た第三者に言われ、
「確かに2年前は関わってもいなかった企業体を立て直し・拡大させたんだなあ」
「脱ニートして、ミセス◯◯以外の他の世界を作れたな、万歳!」
という気分になりました。
引き続き、生き方のコンセプトとしては夫の
「カレーライスのライス」
「ミントアイスのミント」
「ハンバーガーのバーガー」
といった関係性を目指したいという所存です。